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2012年7月24日 (火)

愛猫じぇりーの大冒険

ぱぱの声が聞こえた。僕の名前を呼んでいる。

なんだかこれまでも遠くで聞こえていたような気がするけど、今回はすぐ後ろで聞こえる。

なんで僕はここにいるんだろう。この狭いとこにずっといた気がするけどどれぐらいいたか、それまでなにをしていたんだろう。とにかく怖かった。寒かった。

時折人の声がする、車の音がする。僕は怖くてただここでじっとしていた。

でも動けない。狭いから落ち着く。暗いから落ち着く。でも体は動けない。自分の意思ではもう動けない。

そんな時、後ろでぱぱの声がした。しばらくしたら前の視界が広がった。ぱぱだ。ぱぱがいる。僕の名前を呼びながら必死で木材をどけてる。次第にはっきりとぱぱの顔が見えた。

ぱぱの手が伸びた。匂いをかいだ。すごく懐かしい。そして安心した。

ぱぱに首をつかまれて強引にひっぱりだされた。抵抗する力もない。

ぱぱの腕の中だ。僕は高いところにいる。ぱぱの高さと一緒だ。

ぱぱが泣いている。ぱぱが僕の顔に自分の顔を摺り寄せている。

なんだか知らない人と話してる。泣きながら知らない人に何回もありがとう、って言っている。

僕はぱぱの腕に抱かれながら景色がどんどんかわるのを見てた。

さっきまでは自分で歩くことができなかった。ずっと同じ景色をずっと見てた。

なのに今はどんどん景色が変わっていく。どこだろう。どこにいくんだろう。

空の景色が屋根に遮られて、カチャっと音がして、そして僕は下ろされた。

見慣れた光景。

知ってる匂い。

どんなにたどっても、たどりつけなかった自分の場所。

僕の場所に今帰ってきた。

いつもの匂い。

いつもと同じ。

僕は今、すごく安心できる場所に再びいるんだ。

そういえば僕は冒険に出た。

いつもぱぱが出たり入ったりする場所。僕も窓からいつもみてた。

だから僕にも安全な場所だと思った。

興味をもって一歩でた。

2歩、3歩と歩いた。なんか動いてる。虫かな。あれはなんだろう。また動いてる。

夢中で匂いをかいで、そして動くものに飛び掛ってみた。

車の音だ。近い。怖い。犬の声だ。怖い。僕は逃げた。隠れた。

また歩いた。

そして僕はどこにいるのかわからなくなった。

匂いをかいでも元の道がわからない。

まわりをみても同じ景色にみえる。

僕は今どこにいるんだろう。

いつも僕の家にくる猫だ。こっちを見てる。こっちにくる。

僕は警戒した。こっちにくるな。なんとかやりすごした。でもこの場所は離れよう。

いろんな音がする。怖い。狭いとこにいきたい。どこかに隠れたい。

ぱぱの声が聞こえた気がした。でも体が動かない。こわくて動けない。

ぱぱ、僕はここだよ。寂しいよ。怖いよ。

ぱぱに会いたい。

ぱぱの匂い、温かい腕が恋しい。

僕もぱぱって心で叫ぶからここにきて。

ーーーーーーーーーーー

僕は今、ぱぱの腕の中にいる。夢じゃない。ぱぱはずっと泣いてる。

安心したら僕の喉が鳴ってる。おなかもすいた。大好きな缶詰だ。

なんだか眠くなった。いつものふわふわベット。いつもの匂い。

そしてぱぱの匂い。温かい腕。

僕はしあわせだな。

かえってこれたよ、いつも場所に。

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